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練習体験談

≪練習の体験談≫
気功教室を受講されている生徒さんの体験談を一部ご紹介します。皆さん、さまざまな効果を得ていらっしゃいます。
精神的にバランスがとれて安定してきた、体調が良くなった、便秘が治った、肩こりや慢性病が軽減された等々。
個人差があるので、どなたでも同じような結果を得られるとは限りませんが、参考にしていただければと思います。
▼ 心の瞑想(2023.4)
▼「小周天」を受講して(2022.3.19~21)
▼「心の瞑想会」(2021.9.18~20)を受講して
▼ 禅密気功10年の成果・驚くべき骨密度 そして灌頂法について
▼ リンパ浮腫、胸膜炎が改善
▼ ガン爺さんのキコー噺
▼ 築基功と出会う
▼ 憩室炎がおさまった!
▼ 築基功で、体脂肪率が大幅ダウン、基礎代謝量はアップ!
▼ 膠原病の症状が軽くなり、冷え性もすっかり治りました。
▼ 体も心も良い方向に変化しています。
▼ ギックリ腰が治りました。
▼ 風邪をひかなくなりました。年齢より若くみられます。
▼ 幸せな気持でいる事が多くなってきています。
▼ 花粉症、便秘等が改善されました。
▼ 曇り、のち晴れ ーー 練功180日
  外気による体験談はこちらです外気体験談

心の瞑想  2023.4 (匿名 会員男性) new! 
心の瞑想 4日目レポート    令和4年11月27日(受講)

11月19日~23日の5日間、心の瞑想に参加させていただきました。
本レポートはその4日目のレポートになります。
①以下、時系列経過
4日目朝
目覚めは良い、昨日は睡眠もしっかり取れ、疲労感、腰、背中の張りもほぼ解消している。
瞑想期間中、疲れのピークとなる3日目を難なくクリアする事が出来た。
今日はいけるかもしれない

9:50頃

まずは蠕動から始まる。
丁寧に入念に大きく動き、筋を確実に伸ばして瞑想の為の身体を整える。
蠕動がダメだと瞑想に影響が出る、過去の経験から分かるようになった。

10:30頃

気の瞑想に入る。
呼吸に合わせ気感を丹田まで落とすが、すぐに嫌になってしまい、丹田に気を落とすのを止め、そのまま放置する。
意念を使うのを止めたことにより、丹田以外から気感が発生する。
特に脊髄、前頭葉あたりに強烈な気感が発生する。
背骨の中にはギュッとした気感があり、前頭葉は広がっていくような感覚に顕著に表れる。
徐々に心は穏やかに、精神は落ち着き、形容しがたい心地良さが全身を包んでいく。
あーこのまま17:30まで居たいなー、今日はこのまま終了と言われても全然いいなー、と思わせる感覚であった。
しかし、何かの拍子に咳が出て、今ある気感が一瞬で吹っ飛ぶ。
感覚的には公園で餌を食べている鳩に石を投げた時、鳩が飛びさるような感じである。
しかし、身体の中に餌が残っているのか、また鳩が餌に集まるように気感も戻ってきた。
時間にして十数秒の出来事であったと思う。
気感が戻ったことにより、また穏やかで、落ち着いていて、心地良い感覚に包まれる。

11:00頃
心の瞑想に移行する
心の瞑想に入った事により、目を開く。
目を開いた事により、気の瞑想から引き継いだ濃厚な気感が目減りしていくような感覚がある。
しかし冷静に観察していると、今までの重く濃度の濃い気感がスッキリ、サッパリとした気感に変質してきているが、穏やかで、落ち着いていて、心地良い感覚は全く失われない。
無駄な物が削ぎ落され、盤石な感覚がある。
意識的に室内の写真を見たり、首を動かしたり、外で発生している工事の騒音を聞いてみたが、穏やかで、落ち着いていて、心地良い感覚は全く失われない。
徐々に、教室での音楽、工事の音、壁に貼ってある写真を見ている事、そして穏やかで、落ち着いていて、心地良い感覚の中にいる自分が、全て同じ時間内に並行して同時に進んでいる感覚が発生する。
まるで、分身の術が使えて、自分が何人も存在している感じである。
しかし全てを統括しているのは、穏やかで、落ち着いていて、心地良い自分であると感じる。
全て観察できていて、全て分かっている不思議な感覚がある。
午前中はこれにてタイムアップ。

13:50頃
蠕動から始める。
昼寝から目覚めたばかりで、少し緩めに身体を動かす。
昼食を少し食べ過ぎて、動きに制約が掛かっている感じがある。
動作が緩慢で、身体が整わない。
昼食を食べ過ぎた事を後悔する。
過去にも昼食を食べ過ぎて、午後一の瞑想に悪影響が会ったことが何度もある。
同じ失敗を繰り返す、卑しい自分が嫌になる。

14:20頃
気の瞑想に入るが蠕動がしっかり行えなかったことで、全ての感覚が弱く、まともな気感が発生しない。
穏やかで、落ち着いていて、心地良い感覚は多少あるが、到底納得できるレベルではない。
14:50頃
心の瞑想に入るが、案の定、気が浮つき、集中する事が出来ない。
午前中の瞑想が中々の物であっただけに、食べ過ぎの失敗が本当に悔やまれる。瞑想は少しの心の動き、身体の状態に驚くほど正直に反応する。
午後からの瞑想はキッパリとあきらめる。
午後二回目の最後の瞑想に掛ける。

15:30頃
午後一の失敗を取り戻す為、蠕動動作を大きく、丁寧に、身体の中に滞りが無いように調整する。
良い蠕動ができた、これでダメでも自分ができることはやった。準備は万端である。

16:00頃
気の瞑想に入る、丁寧に蠕動を行った事により、非常に良い気感が発生する。
今回の瞑想の中では一番良い状態であると思う。
あまりの心地良さに、これで終わってしまっても良いなと感じる。
過去の自分の経験の中でも、これほど良質な気感が発生したことはあまり無い。

16:30頃
心の瞑想に移行し目を開く、本日最後の瞑想である。
流れは非常に良い、勝負。
濃厚な気の感覚が削がれてゆく、スッキリ、サッパリとした感覚に変わってゆき、澄み渡る感覚が出てくる。
あー今日は瞑想会延長してくれないかな、時計が壊れて20:00ぐらいまで瞑想してくんないかなー
そして本当の意味で、ただ座っている状態になる。
姿勢を調整しようとか、少し意識を変えようとかそんな気持ちは全くない。
思う事から発生する心の揺れが全くなくなった。
簡単に言葉には表すことはできない、心の底から穏やかで、静かで心地良い感覚が発生する。
今、この瞬間以外は何も要らない。
上手くいっているとか、いないとか境地が高いとか、そんな事はどうでもよい。
今回、特に最後の体験は特筆ものであったことは間違いない。
今まで体験した瞑想での感覚とは、異質で別次元の体験ができた。
この体験を忘れる事は無いと思う。

②4日目を終えて
今回講習会の食事時、何時であったかは忘れた、朱剛先生が 初心 に関してお話をされました。
急に 初心 の話をされたので、少々面食らう。
今回、4日目の最後に体験した経験は、今までの瞑想の流れの中にあるものの、その感覚は別物と言ってよい感覚でした。
文書にすると、穏やかで、静かで、心地良く、優しい、ありきたりの文字ずらでしか、表現できません。
あえて、自分の過去の体験で例えるなら 穏やかで、静かな体験は グアムでブルーホールと言うダイビングスポットに潜った時の体験に似ています。
海の中50mほど潜っていたと思います。
その静寂は地上の物とは別物でアエーの音は聞こえるものの、これほど静かな世界がこの世にあるのか、そして海面を見つめると薄暗い周囲とは別に、太陽の光が青く染まり、ゆらゆらと差し込んできます。
なんと言う静けさと、穏やかさだと感じました。
スッキリした澄みわたるような、優しい体験は、冬の放射冷却後の朝のようでもあり、槍ヶ岳の頂上に立った時の、そう快感に似ています。
何もさえぎる物が無く360°障害物がない。
頂上から見る景色はこの世の物とは思えぬ美しさで、全てが明瞭に見え、景色の全てが感じられるような一体感、そして神々しさでした。
自分にとってはダイビング、登山での経験は特筆物でした。
ダイビングも登山も各々別の体験ですが、今回の体験ではそれが同時に表れ、各々の経験を上回る体験であったと思います。
先生が言われた 初心 とは今回の最後の瞑想で得た心の状態のことだったのだ。
唐突に言われた、この 初心 と言う言葉が今は理解できます。
これは頭で理解した事ではありません、体験を通し、身体と心で理解したことです。
初心 は、この 穏やかで、静かで、心地良い 心の状態の事で言葉では実際には表現できない感覚です。
初心とは気持ちをリセットしたり、0に戻ると言う事でなく、この穏やかで、静かで、心地良い 心の状態だと理解しました。
初心とは心のベースになる気持ちで、階層的に最も初めの心の状態の事だと思います。
どこに行っても最後は自宅に戻るように、心が揺れても、乱れても私が戻る 初心 は今回体験した 穏やかで、静かで、心地良い 気持ちとなりました。

今日最後に経験した体験は、この気持ちがあれば、もう何もいらないと思える体験でした。
足るを知ると言う言葉があります。
正直、正確な意味は知りません。
自分の中では贅沢をせず、質素で欲張らない生活をすると、精神的に足りた状態になると解釈をしていましたが、今回の体験で、足るを知るとは、何も要らないほど心が満ち足りている状態こそ、足るを知るの本当の意味ではないかと思うようになりました。
今、ここに、ただ座っている、この状態こそが至福なのです。
座っている事の他は何も要らないのです。
例え今、神楽坂の高級料亭に無料で招待されても、そんな事はどうでもよく、今の満ち足りた状態以上に価値のある物などあり得ないのです。
今後、日々の生活は楽しい事ばかりではありません。
どちらかと言うと、鬱屈したり、怒ったり、落ち込んだり、そんな日々が多いのだろうと思います。
しかし、一日の終わりに、またはどこかで少しでも 初心 になることができれば、その日は私にとって 好い日 になるのではないかと思います。

そして今回、明確に感じたのは、禅密気功、朱剛先生の瞑想体系は非常に合理的で優れた体系を有していると言う事です。
朱剛先生が良く言われます、シンプルな物でなければ深まらない。
今回の瞑想についても内容については蠕動→気の瞑想→心の瞑想と非常にシンプルですが、無駄を削いだ、最短距離の体系が、本当によく構築されています。
植物の栽培に例えれば 蠕動(土を耕す)→気の瞑想(肥料や水を与える)→心の瞑想(光を当て、種の発芽を待つ)
誰もが身体、心の中に種を持っています。
退屈で、単調な練習を、地道に続ける事こそが一番の近道だと思います。
世には他にもいろいろな物がありますし、気功についても新しい物に取り組みたいことは分かります。
しかし、地味で見栄えのしない、普通の人に話しても共感さえ得られない、この体系が最短だと思います。
要は信じられるか、信じられないかの違いだと思います。
信じられない人は雑念、迷いがどうしても生じます。
その心の揺れが瞑想の大敵になります。
しかし、信じられる人には迷いは生じません、より最短の道を歩むことができると思います。
失礼な言い方になりますが あー自分は、朱剛先生を信用していいんだ、これからは迷うことなく、朱剛先生が言われる練習に没頭していいんだと思えるようになりました。
そういった意味では、私は迷いなく練習する条件がやっと整った事になります。
答えが大切なのではありません。
一番大切なのは答えに辿り着く道を知ることです。
最後の感想になりますが、そんなことに今さら気づいたのか、と会員の皆様には怒られそうですが、朱剛先生が今まで待ってくださっていたことが、初めてわかりました。

朱剛先生は普段はあまり言葉を発せられないこともあり、人によっては不親切だとか、教えてくれないと言われる方が、過去にはおみえになったと聞いたことがあります。しかし私は決してそうではないと思います。
朱剛先生は皆さんが自分の力で必要な段階まで上がってくれるのを、待ってみえることが分かりました。
その段階に達した時に、この瞬間しかないと言う会心のタイミングで、一言を放たれます。
その言葉を聞いた時、本人は今までの疑問、悩みが、氷が解けるように解決し色々な事が身体と心で理解できるようになります。
体験をした時に聞く一言は、身体と心に突き刺さります。
その一言以外には何も要りません。
今回、一日目の瞑想の時、私には幻覚が見えました。
あまりの驚きに 先生に先ほど幻覚が見えました と報告したところ、そういった事は瞑想をしていれば普通に起こります、そんな事は気にせず、穏やかで、落ち着いていて、心地良い気持ちを深めてくださいと、バッサリ斬られました。
正直、良い経験ができたと思ったので報告したのですが、先生の反応にガッカリしました。
しかし、4日目の瞑想で先生が言われていた意味が分かりました。
幻覚を見ようとか、見た事により、それに拘り、間違った道に進んでしまうことを先生は恐れ、戒めてくださったのです。
本当に進むべき道に進めるよう、先生は生徒の事をこれでもかと観察してくださっています。
ですから、段階に至っていないのに、むやみな知識や、むやみな言葉で、その人を迷わせるような言葉は、発せらないのだと思います。
世には 教える親切、教えない親切 と言う言葉があります。
現代人は必要以上に欲しがり、あまりにも安易に教えます。
とても不親切な事だと思います。
必要な段階で必要な言葉を、しかし最小限でありながら、最大限の効果を、それが朱剛先生の優しさだと言うことが、嫌と言うほど今回の講習会で分かりました。

そして最後の心の瞑想で目を開いた時
今日は二人だけの瞑想会ですが、最後に二人で同じ場所にいることができましたね、やっと、練習を始める事ができるようになりましたね。
と本当に、どう喜んで良いのか、どう表現をしていいのか分からないほどの嬉しいお言葉を掛けていただくことができました。
特にこの四日目は至福の時間となり、死ぬまで忘れることができない強烈な記憶が心の深いところに刻み込まれました。
心の瞑想4日目のレポート自体はこれで終了です。

レポートは長々、つらつらと稚拙な文章を並び立てましたが、私の経験した体験は殆ど文章では語ることはできなかったと思っています。
もう少し文才が有れば体験の一端でも上手く書けたのではないかと思い、申し訳なく思います。
朱剛先生が来日され、禅密気功の教室を開かれ30年余りの時が経過したと聞いています。
諸先輩の方々の中には非常に高い境地を体験された方が多々見えるとお聞きしています。
私の体験が諸先輩に比べどのような物であるかは分かりません。
しかし、朱剛先生の気功、瞑想体系は地道に取り組むことができれば、これほど奥深いかと思える体験に確実にたどり着くだけの体系と指導力有していると、今回確信しました。これからも会員の皆様と共に練習し、より高い境地を目指していきたいと思っております。


「小周天」を受講して new!    2022.3   (匿名 会員男性) 
2022年3月19日から21日まで短期集中コース「小周天」を行いました。参加者に書いて頂いた感想の抜粋をご紹介します。
1日目 K氏
「任脈・督脈の二脈が通じれば全ての脈、経絡が通じて、病は癒えて、不老長生へと近づく」・・・それが小周天である。
20代の頃、初めて【小周天】について書いてあった本を読んだ時には、夢とロマンを感じたものです(笑)。
これ迄に、道教系の氣功の教室や、小周天をマスター出来ると謳った講座を多数受講してきました。
神秘的な言葉や言い伝えには興味がつきませんが、実際には解説が多く、頭の満足で終わってしまう性質のものが多いと感じていました。
小周天という言葉には、東洋思想の世界観が強く感じられて、人間の身体そのものが小宇宙であり、
大宇宙も小宇宙もエネルギーが循環する事で成り立っているというの魅力的ではありますが、
氣というのは頭でなく【身体】で理解していくものだと思います。
頭や理論だけで小周天を理解しようとしても、一面でしかないでしょうし、
禅密氣功に縁を持って早十年くらいになるでしょうか。
いつも集中コースで、実技をこれでもかという位にたっぷり時間を費やして指導して頂いているので、今回の小周天もずっと楽しみにしていました。
今回も3日に渡って、具体的なポイントを説明してもらいながらタップリと小周天を行いました。
一日目は、【氣入丹田】 吐く息に合わせて丹田に氣を流し、溜まっていくことに集中する。
さらに、丹田の氣が増えて下腹部から腰の辺りまでがポカポカと暖かい感覚が氣もち良く【頭寒腹熱】といった心地良さが安定します。
午後からは内股から足裏までその暖かさが流れて、時折、熱いくらいのお湯が流れ落ちて広がるような感覚になり、まるで丹田にお湯が沸いているかのようで楽しんでいました。

2日目 O氏
・丹田に意識を集中し、下腹部全体に気が充満すると、意念を丹田に集中していても、気がひとりでに鼻骨→命→-背中へと流れていく。
・本当はもっと丹田で気を強くしたいが、溜めておくのは難しい。
・尾骨や命門のあたりは気が振動するのを感じる。背中は液体が登っていく感覚。
・玉枕に気を感じると同時に白い光が吐く息に合わせて脈動する。
・天頂は何かに圧迫されている感じで、圧力がかかっているが、暫くするとスースーしてきて気持ちが良い。
・意識を天頂に集中していても、すばらくすると気はひとりでに額→鼻筋へと降りてきた。
3日目 Y氏
自分はもともと他の先生に小周天を教わったことがあり、何も考えずにいつも通り回したが、明らかに以前よりも気が濃く強くなっていて気持ちがよい。
こっそり、初日や二日目みたいに、命門を暖かくすることに集中してみたり、天頂まで一気に流して貯めたりもしてみた。これは良い。効き目が凄い。
こんなやり方は全く知らなかった。
これらは、小周天をパワーアップあるいは高度化させる秘法だと思う。これはありがたい。
自分は気が回っている通路の内側にだけ存在して居て、その外で起きている事は、自分とは全く別のことだ。
そのような、外の世界と自分との間のバリアーみたいなものは前から感じていたが、今回バリアの遮断力が更に強まった気がする。
これなら、相当強いストレスを受けても遮断できるだろうという手応えである。
別の言い方をすると、このまま没頭して練習すれば、一人で生きていけるから放って置いてくれ、
一人だけのままにしてくれ、というような隠者の感覚が極められてゆくような予感もある。
もしかするとこの感覚は、世の東西を問わず隠者に共通のものなのかもしれない。
例えばニーチェのツアラトゥストラの冒頭は以下ではじまる。
Als Zarathustra dreissig Jahr alt war, verliess er seine Heimat und den See seiner Heimat und ging in das Gebirge.
Hier genoss er seines Geistes und seiner Einsamkeit und wurde dessen zehn Jahr nicht mude.
(ツアラトゥストラは30歳のとき故郷を離れ山にこもり、精神と孤独を楽しみ10年間飽きることがなかった)
ここでいう山にこもって孤独を楽しむというのは、もしかして小周天のこの感覚のことを言っているのではないだろうか。
もっとも、自分は隠者になりたいわけではないし、ニーチェのように神は死んだと叫ぶ気もない。
むしろ、喜怒哀楽と温泉と酒は人生に欠かせないと思う派なので、小周天はストレスを遮断したいときに活用するとか、バランスよく取り入れていこうと思う。


「心の瞑想会」を受講して             2021.10       (匿名 女性)
2021年9月18日~20日に行われた「心の瞑想会」を受講された会員の心の変化についての感想です。
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一日目は眠気や雑念が多く、穏やかな気持ちになってもなかなか持続することが出来ませんでした。
二日目は*②の感覚が少しずつ出て来て、まわりのものから一歩引いたところに自分がいるような感じになり、見えるものや聞こえるものに心を動かされずに、穏やかな気持ちを持続することが出来るようになりました。
この距離を置くという感じを日常でも持続することが出来れば、悩みや心配事にふりまわされることなく、ストレスから解放されるだろうと思いましたが、逆に喜びや感動も少なくなって、世の中を冷めた目で見るようになるの
かしらと思いました。
三日目はさらに②の感覚が強くなり、穏やかな気持ちが一層安定して持続できるようになりました。まわりから距離を置く感じがさらに強くなりましたが、世の中を冷めた目で見るという事ことではなく、以前に比べ落ち着いた
優しい気持ちで見れるようになったと感じました。これは、喜びや感動する気持ちが減るのではなく、喜び方や感動のしかたが変化したものだと思います。
喜びや感動に興奮するのではなく、もっと広く大きな心で喜びや感動を味わえるようになったと感じました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(注)*②とは、第二段階の事です。          
昔の修行者の達人達(密教系無上ヨガ)は、四つの段階に分けて訓練しました。
以下が四つの段階のポイントです。
①第一段階:基本的にこの段階では穏やかな気持ちを見守っていき、それなりの微妙な感覚が出てきます。
②第二段階:この段階になると自分の感情が周りの環境と離れて、第三者のような、物事に距離を置く感じが出てきます。
③第三段階:自分と周りの環境、主体と客体が一体になり、落ち着きます。
④第四段階:練習と練習しないことの区別が無くなって一体になる。
禅密気功10年の成果・驚くべき骨密度 そして灌頂法について  2021.6  new!              渡邊誠興  

2011年5月11日に会員となり今年で10年目となります。
1954年生れ67歳、ワクチン接種のお誘いがくる年齢になってしまったという気持ちです。
2011年は大震災、昨年からコロナと予想もしないことが起きます。
横浜教室で稽古を続けて、指導員研修会にも参加させてもらえるようになりましたが、まだ瞑想も達成感がなく、今回5月末の灌頂法集中コースに参加を申し込みました。

ちょうどその頃、手足の関節炎で整形外科に行ったのですが、医師から骨密度検査をしてみませんかという話になりました。過去に運動による怪我や仕事が原因の関節炎、交通事故による不調など体中に整形外科にかかわる炎症が絶えないので、良い機会だと初めての検査を受けることにしました。
結果は思いもしない驚くべき内容でしたので朱先生にお話しすると、こちらの会報に報告することになりました。

以下は骨密度測定結果の内容になります。
測定箇所は①腰椎と②左足大腿骨の2か所、過去に痛めた所です。

① 腰椎正面の骨密度は 1.791g/c㎡  若い人と比較した値は157%です。 
同年代と比較した値は168%です。
② 大腿骨の骨密度は  1.226g/c㎡  若い人と比較した値は117%です。
          同年代と比較した値は136%です。
補足すると若い人というのは20歳代のことで、腰椎骨密度は若い人の1.57倍になります。
同年代では、1.68倍ということになります。大腿骨は1.17倍、1.36倍となります。

参考までに、骨粗しょう症は若い人の70%以下が対象になり、骨量減少とは70~80%
正常値は若い人の80%以上との判定基準があります。
腰椎は4本の椎骨を計測した平均が157%、上側の骨が134%、下側が185%の数値です。骨盤に近い椎骨ほど密度は高くなっています。大腿骨は1本の数値です。骨密度は体の部位ごとに違うようです。私の腰椎は同年代正常値の2倍近いことになります。何か特別なことをやっているわけでもないのでよくは分かりませんが、驚きの結果でした。

測定してもらった腰椎は少年時代に脊椎分離症になり、治るのに20年程の時間が必要でした。その後も不安感が残り、テニスやゴルフをするのは諦めました。
左大腿骨は5年程前にバイク運転中に交通事故に遭遇し、車が衝突したところです。
この事故が原因で、左右の足のバランスがおかしいのではないかと計測してもらったのですが、原因は筋や筋肉の硬直とのことで、今は理学療法士の手による治療で改善しています。
特にサプリメントや特別な食事はしておりませんが、免疫力のつく食材や腸の健康などは本などを読んで取り入れる様にはしています。
余談ですが、コロナ禍のこの一年お酒は一時的に止めております。そのためか血管年齢も実年齢より8歳若返りました。弾力が戻ったようです。

骨密度の測定結果表にはアドバイスが書かれています。
【強い骨をつくるには】
食生活に注意⇒食事にカルシウムの豊富な食品をとりましょう。
       目標摂取量 ⇒成人に必要なカルシウムの量は1日約800mgです。  
適度な運動量⇒適度な運動をしないと骨は脆くなります
日光浴      ⇒日光に当たると私達の体内でビタミンDが合成されます。ビタミンDは小腸でカルシウム吸収を促進する働きがあります。

なるほど、自分にはよく当てはまります。
適度な運動として、なるべく歩くようにはしていますが、強い骨になった要因ですぐに思い当たるのは、築気功に自分なりの工夫を凝らしていることではないかと思います。
少し紹介します。
築気功はゆらゆら体操の様なイメージがありますが、『自分なりの蠕動』に工夫を加え
緩める動作と負荷をかけて鍛錬する動作と二つに明確に分けています。

ひとつ目の体を緩めるためには、8の字の形のように背骨や体のあらゆる関節を動かします。8の字をイメージしていると、大きく動いても背骨や関節を痛めずにスムーズに回り、筋肉や筋の捻り効果もあり、ストレッチになるからです。少しずつほぐれてくると、さらに大きく背骨を曲げたり少し捻りを入れたりしながら、天を仰いで伸びるという大きな動作をやりますので、有酸素運動になります。背骨の動きに連動して内臓もよく動きます。

二つ目の負荷をかける方法とは、蛹動で少ししゃがむように大腿筋と大殿筋を鍛えます。
太極拳のように両足を開いて太ももにも体重をかけたり、ストレッチもします。
築気功には下半身の動きが思ったより少ないので、武道とストレッチの要素を少し加えました。擺動や捻動も体幹を支える腸腰筋や背筋、腹筋など、緩みと鍛錬を工夫して動きます。前半は結構きつい運動としての動功、後半は緩みに重点をおいて、体がほぐれて落ち着いてきたら、満ちた気を意念で動かします。


灌頂法の感想
築気功で気が満ちてから呪文、真修全養から始めて無上灌頂へ、空から頭部へと気を降ろすと脳から体へと霧のように浸透していきますが、明らかに外気は自分の内気よりも澄んでいて、精気に満ちています。

疲れた脳はしだいに癒されていき、背骨から体全体が精気の流れ(雨や滝)に包まれて新鮮な感覚が蘇る、これだけでも充分という感じがします。
宇宙や自然の気は精錬されている高純度の癒しエネルギーと感じます。

道出光明では光を感じて肉体感覚が薄れて宇宙と同質になる感覚、自我が霧消する感覚。空有合一では眼を開いて現実の光景に戻っても、何もない瞬間が連続する感覚に成ります。何か記憶のある、何もないことの気持ち良さと静けさ。
この一連の体験は気の瞑想、光の瞑想、心の瞑想の流れでもあるのかとも思います。

後日のこと、灌頂法の呪文4文字10段が書かれた紙を見ながら心で復唱すると、集中コースの時のような深い意識状態になり落ち着きます。呪文はそのように使うのでしょうか。

最後に円満功成では、満足し感謝するような気持で収功しますが、地球にはもともと水や空気、太陽と同じように生命活動に必要なエネルギー(気)が存在し満たされていて、皮膚から取り入れたり、呼吸する度に知らずに体に取り入れてきたのではないでしょうか。

満たされていることに気づく、そう感じるとこの宇宙は感謝という摂理でできていると、どこかで聞いた話を思い出します。
人と人、社会との関わり方も是か非ではなく、何事も最後は感謝で収まることが人の生き方の摂理なのかとも、最近になって考えるのです。対立、争いを生まないような考え、関わり、心のあり方。

このような考え方に至るのを智とも言うらしいですが、これまで気功瞑想を教わった10年目の成果、精華と言えるでしょうか。精華という言葉の意味を調べると「真髄」「光彩」とあります。

築気功は背骨(骨と髄)を鍛錬し、身体が健康になる功法、精華であり
灌頂法は身体(自我)が光彩となり執着が薄れ、心が健康になる功法、精華であるとも言えないでしょうか。
骨の話しも円満功成な気持ちになって、収稿します。
先人の智慧から成る禅密気功 朱剛先生に深く感謝します。


リンパ浮腫、胸膜炎が改善しました(70歳女性)  2018.7

70歳。陶塑を仕事にしています。
子どもの頃から体力がなく 一年中風邪をひいていて よく腹痛を起したり 熱を出していました。
若い頃から早朝苦しくて目覚めることが多く 病院での検査では問題なかったのが、のちに鍼灸や漢方薬で脈診を受けるようになって 脈が全く取れなくなる時があることが解りました。
20年ほど前 子宮体癌の手術で子宮 卵巣 リンパ節を全摘。この後遺症で左足のリンパ浮腫があります。
また陶塑の仕事で右肩の腱板3本を断裂して手術、左肩も腱板に少しキズがあり 疼痛。 頸椎はまっすぐに起せず 肩甲骨付近の痛みやぎっくり背中をしょっちゅう起していました。また胸膜に水が溜まる胸膜炎が 季節や疲れで出ます。
陶塑の仕事による手の冷えが原因との診断。
漢方薬や鍼灸の治療を長年続けていますが なんとか自分の身体を自分で調整しながら 仕事を続けたい。
いろいろ探って 気功というものにたどり着きました。
初めての見学体験で すぐに頸椎や肩甲骨周りへの影響が現れました。
2回目くらいからは 首がまっすぐに起せるようになってきました。
徐々に肩周りが楽になり 腕の可動域が信じられないくらい自由になり、今では 肩腱板まわりの痛みもほとんど無くなり、左側を下にして横向きにも眠れるようになりました。胸膜炎も治まっています。

体操を始めて 何度もぎっくり背中を起しているけど、それもすぐに体操で治せるようになって自信がつきました。
風邪は今もひいているが、メリハリがついて 解りやすくなっています。
左足のリンパ浮腫に関しては まだ波があり、体操を始めた最初の時は奇跡のように 浮腫が引きました。
以前はいていたGパンが はけるようになってびっくり。 お腹の不調などで 浮腫はまた戻ったりと 変化はありますが、改善に向かっていると思っています。

築基功練習日記  2017.4

下記にご紹介するのは、中国で私が築基功を教えてから、毎日、練習を続けている人が書いた日記からの抜粋です。皆さんのご参考になればと思いご紹介します。

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霊鑑氏(女性)の日記からの抜粋

2017.4.30   06:40~07:15 晴れ  

屋外で動功を練習 今日は連休の第一日目。朝は少しゆっくり寝て、6時過ぎに起きました。
まず、朱剛先生の文章を読んでから、毎日朝の練功を始めています。 今日は第4番目の動功、蠕動を練習します。蠕動をしながら、背骨に意識を集中していくと、朱先生の言った通り、動作が慣れてくると、気の感覚が段々に分かってきます。
蛹動、擺動、捻動(特に蛹動)の動作に慣れてくると、練功を始めると直ぐに背骨が暖かく感じるようになります。
でも蠕動になるとその暖かい感覚は薄くなります。 今回、「瞑想、養生コース」で、朱先生が蠕動から練功を始める事を教えてくれました。
蠕動を繰り返して練習していくと、外在の動く感覚に段々無関心になって、代わりに内在の気感が浮かんできます。

身体も柔らかくなって、胸椎の部分も動くようになります。 気の感覚が浮かんでくる時、背骨全体が、朦朧としていますが、細い帯のような感じではなくて、太い気の柱のように感じるようになります。その感覚を段々と拡大して、発散させて、明るくなって、頭が動く時、懐中電灯が目に当たっているように感じます。
同時に臭覚も敏感になって、子犬が庭にした大小便の匂いも敏感に感じるようなります。後で考えてみると、これは朱先生の言った通り、外部の刺激が少なくなると体内の微妙な感覚が生じてきて、五感も敏感になるからでしょう。
練功終了後、目を開けて空を見ると、太陽が木漏れ日のように柔らかいです。 目を閉じて練習した時の強い光とは全然違います。 考えてみるとこのような練習を始めてから、私の視力も段々と回復し、少なくとも近視が改善され、眼鏡もいくつか作りなおしました。これも瞑想の効果でしょう。

2017.5.11  06:02~06:58 晴れ 屋内で動功 今日は内動(体内の気を動かす)から始める。だいたい10数回の蛹動のあと、擺動と捻動を少し練習して、捻動の時から、上腕は何かのパワーに持ち上げられ、動かされているような感覚がある。
そして身体全体が明るい光に包まれました。捻動を2回練習した後、蠕動になり、腕全体が柔らかく、各関節まで柔らかくなり、柳のように空中で動いています。
そして身体の感覚が段々なくなり、透明になり、周りの光と融合して一体になり、止りたくないくらい良い気持ちになります。
収功の時、周りの明るい気が全部下腹部に収まって、濃い気の塊になります。 目は閉じていますが、瞼は少し動いているような感じです。外はとても明るいという感じがして、目を開けて確認してみたいくらいに明るい感じです。
全身は暖かいですが、収功の時、気が脊柱に沿って下りて、下腹部に行くときの感覚は涼しいです。練功が終わった時も両腕にまだ涼しい感覚が残っています。でも寒くはありません。

2017.8.10  05:52~06:46  晴れ 室内で動功 多分、生理が近いせいで、今日の座禅は先ず、身体が涼しく感じられて、腕の毛根から涼しい気が出て動いている。その後はみぞおち周りに少し腫れるような感じがあり、続けて練習していくとその腫れが引き、全身が暖まり、胸、下腹部まで暖かくなったが、汗は出ませんでした。収功後は爽快な気持ちになりました。

2017.8.18  05:26~06:20 屋内で静功  07:00~07:20 屋外で動功 久しぶりに屋外の練功をしました。すると、朝、室外の鳥声だけなく、昆虫の鳴き声も聞こえました。静かにして、朝の新鮮な空気を吸って、大自然の音を聞くと、とても良い気持ちになり、良い生活だと感じました。

2017.8.29  05:17~06:30 曇り  屋内で静功と、屋外で動功 昨夜、雨が降ったからか、地面は乾いているが、空気が湿気ています。 動功の練習をする時、五感が整って、敏感になり、その後は気の感覚に包まれました。 第2番目(蠕動)を練習する時、左上腕が重くなり、重い物を乗せられたような感じがする。第4番目の動作をすると軽くなった。練功の時、両手の指が腫れるような、手の平に暖かい気の塊を握っている様な感じがする。練功の時、身体が柔らかく、軽く、楽になる。練功のあと、爽やかですっきりした気分になります。

2017.11.6  06:36~07:20 晴れ 屋内で動功 練功を始めて、第2番目の動功(擺動)で、上腕と胃の部分が寒く感じる。骨に刺さるような寒さ。第4番目の動作(蠕動)になると、涼しい感覚を通して暖かくなります。 収功の時、下腹部に小さな火の玉が燃えてるような暖かくて良い気持ちになります。 次は便意を催して、快便だった。

2017.11.9  06:30~07:10 晴れ 屋内で動功 今日の動功は第4番目の蠕動から始める。 練功の時、背骨が暖かく感じて、小さい火の玉が脊髄で燃えている様な感じがある。 この熱感が全身に発散し、身体に少し汗が出る。 収功後、両方の手のひらと下腹部が暖かいです。

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陸敏氏(女性)の日記からの抜粋

2017.8.13    今日は禅定、養生コースの2日目です。 朱先生は動功を主に教えていますが、今日は背骨の動きを復習しながら、気の流れの事を中心に皆さんと一緒に練習しました。今までは背骨の運動法を有酸素運動、健身体操として練習してきました。気感は静功の練習の時、浮かんできて流していましたが、今日はやっと動功の時に、気感を体感することができました。
特に第4番目の動作(蠕動)をする時、背骨が濃い気の中で動いて、気を動かしていると感じました。 練習の間に気が段々、肺臓に集中して、心身ともにリラックスして愉快になりました。 頭頂部に強烈な光があり、同時に両方の手の平が暖かい気の卵を持っている様な感じになりました。


2017.8.15  12:00~16:00 瞑想 これから24時間、列車に乗ることになります。座って練習する時、列車が揺れて、人が行き来して、雑音が多く、背筋をまっすぐにして座っていましたが、安定していませんでした。
その時、先日、朱先生から、座る時、背骨を動かして気を動かす功法を習ったことを思い出しました。それから電車の揺れに従って背骨を微動させ、動功を行いながら、背骨に意識を集中する練習をしました。すると周りの雑音や邪魔な感覚が段々なくなり、代わりに気の感覚が浮かんできて、背骨が少し暖かくなりました。
夕べ、ホテルに宿泊した時、肩が凝って、左肩と首が固く、痛くなりましたが、練功の時、濃い気が段々、固いところに集中していって、左肩と首が気で充満され、しびれてきました。これで4時間座りましたが、全然疲れもイライラもありません。かえってリラックスして穏やかになり、愉快な気持ちで一杯になって、夕食が終わったら続けて座禅を行いたいと思いました。


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以上、二人の体験をご紹介しました。 二人とも、禅密気功、或いは私が今教えている瞑想法を約1年半前から始めて、毎日続けてきました。
昨年1月初めころから体験談を書き続けています。 練習期間は長くないですが、とても良い体験が続いています。
このような効果が出るには、二人に特別な素質があるからと思われるかもしれませんが、実際は80年代、気功が流行った時期、何日間かだけ練習して、すぐに効果が得られる事はごく普通でした。当時、気功の雰囲気が高まっていたので、練習の時、純粋な気持ちで、期待を持って、頑張って練習したからでしょう。

30年の年月が流れ、現代は昔と随分変って、心身共にもっと忙しくなって、以前より落ち着かなくなって、瞑想は身体に良いと分かっても、意欲を出す人は少ないですし、練習をしても色々な他の事を考えて集中していないことが多いです。
瞑想の練習は難しいと言えば難しいですが、長い期間練習しても効果がない事が多いです。瞑想の説明の本も難しくて、わけがわからない話が一杯あります。

瞑想の事を簡単と言えば簡単です。型が動かないだけでなく、意識もなるべく功法で説明された微妙な感覚に集中していくことです。
瞑想の秘訣はそこです。 そのポイントに従って行えば、早めに効果が現れてきます。 築基功という背骨の運動法は動功と言っても良いですし、瞑想といっても良いです。 動功は背骨を通して全身を動かす有酸素運動です。 瞑想は中身の意念を動かす事です。
初めて練習する人は、動作の方は動いていますが、意念の訓練はあまりしていません。それが原因で、中身の気感があまり出てきません。 二人がとても良い効果を得られたのは、単純な気持ちで意念の訓練を努力して練習しているからです。

私達も改めて、意念の練習をしているかどうかをチェックしながら練習をしてみましょう。 (朱剛)

ガン爺さんのキコー噺  2013/11
一.必然
吾輩はガンジイである。名前は書いた。インドのマハトマ君とは関係がない。
倭島に暮らす、♂、65歳。
前立腺ガンが全身の骨に転移したまま、ガン付き生存六年目に突入している。
チビの頃、愛好したもの。オンブと籐製の箱形乳母車。
学校時代忌み嫌ったもの。運動会と長距離走。
臨床心理学・行動療法に自律訓練法というのがある。
「右手が重くなる、右手が重くなる」と心の中で呟く練習をしていると、実際に重くなってくる。
教科書にはそう書いてある。四十代、一時間の電車通勤の折、毎日練習した。
上手く行きそうと感じたとき、転職し、車通勤になった。
臼井吉見の「安曇野」(新宿中村屋の話)を読んでいたら「野口整体」が出てきた。
野口晴哉「整体入門」を読み、その中の「活元運動」の練習をした。 これは体を動かす“努力”の必要がないので、結構面白かった。この本に「気」「愉気」が出てくる。
岡崎久彦という、元情報関係の外務官僚をしていた人がいる。沢山本を書いている人で、その殆どを読んだ。中に一冊だけ気功の本があった。その中にあった「小周天」という気を回す練習をした。体を動かすのが嫌いな僕の、老後用健康法と考えたものだった。ガンで「活元運動」が消え、「小周天」の集中が出来なくなった。そんな時、朱剛さんと出会った。
二.不思議なシュゴさん
朱子学を確立した朱熹、12世紀。
明朝初代皇帝・朱元璋、13世紀。
黄門様の師匠の朱舜水、17世紀。
受験世界史に出て来る「朱」姓の人たち。
朱舜水は、正統な南朝に忠誠を尽くした楠木正成を歴史の中から拾い出した。
神戸の湊川神社には楠木正成の碑がある。表の文字は光圀が書き、裏の碑文は朱舜水の作。
正成が中国の人に発掘されたことや、湊川神社にその碑文あることは知られていない。
明は、元(モンゴル)と清(満州族)に挟まれた中国最後の漢民族の王朝。
で、朱姓の人は漢民族。
最初の外気功は、シュゴさんが家に来てくれた。外気功の宅配。
漢民族は、背が高くて色白。
ジャッキー・チェーンのような南の中国人は、小柄色黒でコロンと太っている。
シュゴさんは、色白ですらっとしていた。
僕は人に過敏で、新宿や銀座などの人混みに行くと、その後、頭が痛くなる。新幹線や飛行機など、近くに他人がいるとなかなか眠れない。接触にも過敏で、触られても不快じゃない床屋や歯医者を見つけるのに苦労する。
初回、シュゴさんが隣にいて、背中なんかに触ったのだが、僕は熟睡した。
知らない人が隣にいて、しかも触られて、それでも眠ってしまうなどということは、普段の僕には起こり得ない。人生初の珍現象。
僕の筋肉や神経がシュゴさんを信用し、勝手に警戒を解いた。シュゴさんの不思議。
生来、僕は理屈っぽくて、頭でっかち。
が、屁理屈をこねたくても、この事実の前には手をあげるほかない。
気功は、こうした全的な信頼関係の上に成立するんじゃないか。
三.ガン爺さんのガン
55歳過ぎて、衰えを感じた。
当たり前のようでもあったが、どうも並みより老化が早い。還暦近くなって、食欲を無くして激痩せし、急速にスタミナがなくなった。溶けるように筋肉が消えていった。
還暦の夏、口が廻らなくなったので病院へ行った。これは脳梗塞で、薬で改善。
この時、前立腺ガンが見つかった。
検査ケンサのヒト月の後、全身の骨に転移している進行ガンと確定。手術も放射線も使えない。
五年生存五十パーセント。一年生きていると保証は出来ない。背骨が折れて死ぬことがある。
化学療法のみ。抗ホルモン剤で五年、その後、抗ガン剤で二年。最長七年。
僕の寿命は、長くて67歳までと決まった。
上手く行けば五年効くはずのホルモン剤が、一年で効かなくなった。
この時点で、僕の寿命は63歳までと短縮された。
二年以上生きた人がいないという抗ガン剤が効いた。
10回点滴して、一年半休薬。再開して、20回までやって二度目の休薬。
数字は着実に上がっていて、いずれ再々開される。
一度目の休薬期中にシュゴさんと会った。
闘病は抗ガン剤にまかせ、闘抗ガン剤はシュゴさんにまかせた。
シュゴさんは、肝臓強化に焦点を当ててきたそうだ。
二年以上生きた人がいない中で、僕はもう四年生きている。
四.何言ってやがんでぇ
背骨ゆらゆら体操のCDは、「背骨をあらって、かんそうすると、きれいに見える」と言う。ホースからの水を掛けて、洗車用のブラシで背骨をゴシゴシ洗い、ドライヤーで背骨を乾燥するイメージを懸命に描くが、背骨が綺麗に見えたりはしない。
何言ってやがんでぇ。
そしたら、「あらう」は背骨を上下に眺めることで、「乾燥」じゃなく「観想」するんだという。
なるほど。なら、「きれい」は美しくというより、鮮明にということだろう。
「楽な感覚に集中せよ!」と言われたって、「出来るかそんなこと!」
仕方がないから、少しでも明るいところがあれば、そこに集中することにした。これならできる。
「第三の目で無限の空を見よ!」
目の前の雲を押しのけて、少しでも遠くを見ようとする。と、宇宙の彼方を見るみたいに真っ暗になる。「楽しくねーな」と思ったとたん、目の前が雲だらけに戻る。
「白い粘り気のある固まりを動かせ!」そんなモンは見えん。
「意識を集中し、その集中しているところを移動させよ」そんなら出来る。
「座れば座るほど楽になる!」これは最初からホントだと思っていた。
だが、初期の僕は、背筋を伸ばしているつもりなのに、ぐしゃっと背が曲がった。 懸命に伸ばすのだが、1分ともたない。
そこに、シュゴさんの一言があった。「運動は大事です」
五.気功道場事始め
外気功は新宿・江戸川橋まで行く。
家人の送り迎えで、外気功の間、彼女は待っている。同じ部屋で待っていても、部屋中に気が充満するのが分かるという。気を送るのに強力な人と、そうじゃない人がいるだろう。
気の受容能力にも個人差がきっとある。僕の受容能力が高いとは、残念ながら思えていない。
気功道場・入門編は、横浜駅西口。現在僕は、横浜の住人。
これも家人の送り迎えだが、これは二人でやっている。
ガンの確定診断が出た頃、携帯を持っただけでも首が痛かった。
横向けで眠ると、上の足の重さに下の足が絶えられなかった。
椅子に座って足を組むと、足が痺れても分からない。足の組み替えには手の援助が必要だった。
寝返りをうつと激痛が走るので、寝返りには勇気が要った。
寝返りが少ないので、左のアバラが痛んで頻繁に目が覚めた。
こんな状態で背骨ゆらゆら体操を始めた。立ち続けるのがシンドイくらいだったから、体操は辛かった。他の人は立ってやり続けていたが、僕はチョクチョク椅子に坐って休んだ。
瞑想で椅子に坐っていると、尻の肉が無くなっているので、
ケツ痛が起こる。初期には、座蒲団を持参した。
かなり慣れた頃、抗ガン剤を再開。
頭髪・マツゲ・鼻毛などが抜け、爪が茶色になり、塩分を感じない味覚障害が起こる。
運動がやたらしんどくなる。
生あくびを連発する。泪と鼻水がジョロジョロ出てくる。
木曜の道場日が恨めしかった。毎日が木曜日かと思うほど、木曜日はすぐやってきた。
六.外気功事始め
気功道場に比べると、外気功は順調に始まった。
おでこに手をかざされると、おでこが暖かい。次第に熱い瞬間が出てくる。
時には目の前が真っ白になり、二三発スパークする。まぶしい。
座位で背と腹に手を当てる。
最初は、背に、薄いゴムの湯たんぽが出来、これが大きくなったり縮んだりした。
やがて、体全体を包むようになった。
シュゴさんの手と僕の腹との境が消え、彼の手は僕の体の中にあった。背との境は消えない。
腰が曲がってしまうので、定期的に、グググと押し込まれて背筋を伸ばされた。
横臥して背中に手を当てる。
今度は、目の前にいろんなモノが見える。様々な色のオーロラ状のもの。
形も色も二度と同じもののない万華鏡とでもいうか。とにかく美しいので退屈しない。
あっという間に時間が経っていく。
しかし、待っている家人がとんでもないことを言う。「ものすごいイビキをかいて眠っていた」と。
冗談じゃない、僕はずっと覚醒していた。そう信ずるのだが、家人の容赦はなかった。
瞑想の際の敵は雑念と眠気、と聞いていたから、眠気と闘った。眠ったときの夢は、天然色の動画。
それに対し、外気功の時見ているのは、モノクロや色つきの幾何学模様のようなモノ。
で、本人は起きている気分。が、家人は譲らない。仕方ないので、僕は「覚醒睡眠」と名付けた。
七.暗黒時代がやってきた
外気功と気功道場、同時に暗黒時代がやってきた。
前立腺の進行ガンの場合、骨シンチという検査がある。普通の骨は白く写るが、ガン化した骨は黒く写る。僕のは、頭蓋骨も背骨もアバラも、手足の骨もビッチリ真黒で、白はおろか、グレーのところさえなかった。教科書では見たことあるが、実際に見たのは初めて、と主治医が顔を歪めた。
この真っ黒骸骨の映像は、脳にこびりつき、15日ほど僕を苦しめた。
この映像のせいで、最初背骨は実際の位置より左前に、黒く見えた。
それが数ヶ月で、水色に白を混ぜた明るい色に変わった。クッキリ見えると、石膏で作った模造品に見えた。それが生黄色に変化した直後、何も見えなくなった。それから一年経つが、未だに背骨は見えない。
元々「白い粘っこいモノ」は見えず、その見えないモノを見えない背骨に回すことなどできっこない。無限の空も、真っ暗なだけ。
あれだけカラフルにいろんなモノが見えた外気功も真黒オンリー。
おまけに、初心がカケラもなくなり、悪擦れして緊張感ゼロ。もう、つまらないオバケ。
こうなるとどうなる?雑念と眠気の集積が僕、という情態。
外気功や瞑想時は勿論、骨ゆらゆら体操をしながらでも眠ってしまった。
外気功では天然色動画、つまり夢も見るようになった。気が付くと、〆切りの近づいた原稿を考えてしまっていた。おかげでいい原稿が書けたが、これは雑念。
さて、僕はどうやってこの地獄を抜け出したか。
八.復活
「禅密気功」の道場には、中級・上級コースがある。
僕は通い出して三年目になるが、未だに序の口の「築基功」のコースに通っている。
僕は会社組織で、行動障害を起こした自閉症の人たちと付き合ってきた。
ガンになったおかげで、仕事を止めることができた。二人でやっていた仕事を、家人一人で続けている。髪結いの亭主で喰わせて貰っているのだが、医療費も気功費も払ってもらい、病院も気功も送り迎え付き。転がって本を読み、時々原稿を書くだけ。
こんな贅沢な髪結い亭主は空前絶後だろう。
フラツキがあって杖を手放せず、ヘバルとヨツンバイで階段を登る。
だから、「築基功」の骨ゆらゆら体操が欠かせない。
10回で一コースなのだが、「築基功」コースをもう10回繰り返している。
一緒に来ている家人は殺人的に忙しい。木曜夜の横浜の時間しか空けられない。
二人とも「築基功」の鬼となった。
10回続く内の終盤、「収功」とか「双雲功」の練習がある。「終功」の場合、一連の動きの中に、頭の上で両掌の間に気を集める瞬間がある。
なんだか、手と手の間に何ものかが存在するようになった。
「双雲功」の時、掌を体の前でユックリ動かすのだが、それに連れて、体の中を何ものかが動く。白い粘り気のあるモノじゃないが、霞か雲かって感じで白い広がりが動く。
この二つが面白くて仕方なくなった。
そこで、気を回すための骨ゆらゆら体操の折、両掌を背骨向け、ユックリ上下に動かしてみた。
次いで、両手→片手の中指先で回す動きを作った。
気を回せるようになったわけじゃないが、眠気&雑念地獄からは脱出した。
九.おちる・おちる、どこまでおちる
前立腺ガンの場合、PSAという数値がカギを握る。4を超えると、ガンを疑う。
僕の場合、初期的に500ぐらいあった。
抗ホルモン剤で、1.3まで落ちたが、やがて上がり、800越えで抗ガン剤が開始された。
10回の点滴で、0.15まで落ち、一年半休薬。
この休薬期の終盤にシュゴさんと出会った。
今度は、800ではなく、1.35まで上がったところで再開。総計20回の点滴で、0,05まで落ちて二度目の休薬。
ガン付き人生になって、夏の暑さを歓迎するようになった。2013年の夏も快調に過ごした。
案外早く残暑が消え、TVのニュースでは爽快な日々と言われるのだが、僕には冬。
我が小屋は、床暖なので、真冬でも室内気温は最低24℃。
真冬は体も慣れているし、警戒もするから大丈夫なのだが、秋口の24℃は危険。
ほとんどの人は寒くない。僕の体(脳)も感覚が鈍くなってしまっているので、寒さを感じない。
論理的に考えれば、体温は36℃で、室温24℃なら体は冷える。
冷えた自覚がないが、体が冷えると異常が起きる。
階段を登る馬力が極端に落ちる。
薄気持ち悪くなって食欲が無くなるのはともかく、いつもは欠かせない酒もそんなに飲みたいと思わなくなるのはただ事じゃない。熟睡できず、断続睡眠になる。気分がドンドンどんどん落ちていく。
どうすりゃイイのかというと、外から温めればよいのだが、それになかなか気付けない。
こんな状態で抗ガン剤を再々開したら、今度は耐えられないんじゃないかドカドカ気持がめり込む、底なしに沈んでいく。
何しろ抗ガン剤が一種類しかなく、二度の攻撃に耐えてきた強者ガン細胞との三回戦。
こんな時、シュゴさんが満面の笑顔で言った。
「会ったときはアチャー状態だったが、ものすごく良くなっている」
十.シュゴちゃん神の子、不思議な子
シュゴさんは、「春は肝臓を大事に。無理をしないように」と言った。
そこから盛り返したのだが、秋には急降下。
「秋は肺を大事に。体を冷やさないように」と言った。
体が冷え、心は冷凍。結構辛かったのだろう。
「もう、いいか」とつぶやいたら、家人も、「そうね」と答えた。
最初に主治医から、このガンは治らないと言われている。
いずれ薬が効かなくなって、サヨナラ。気功で免疫が上がっても、ガンは治らない。
ガンは抗ガン剤任せで、気功のせいで快適に暮らせたら幸せだ。
死ぬ数日前まで、ニコニコ元気なら、僕の勝ち。
そうは分かっていても、気分の落ち込むことをどうにも出来なかった。
そういう落ちこみ方もあると、初めて知った。
一挙に雑念&眠気地獄に舞い戻った。ホント地獄。
シュゴさんが、「最初に会ったとき、あのまま二三ヶ月経っていたら、どうなったか分からない」
「覚悟した以上に良くなっている」と嬉しそうに話してくれたことでギヤチェンジ。これが本物の気功師の仕事。
その翌週の外気功では、様々なモノが見えた。
黄土色がかった草色に窓が開き、その窓が、黄色や赤やコバルトブルーに変化する。
窓が白くなると、その白いスクリーンに様々な模様が次々浮かぶ。
かと思うと、一面深紅濃淡のフジバカマ原になり、中央がスパークする。
これは元気を取り戻した証拠で、そのあと、より元気になった。
参考文献
岡崎久彦「なぜ気功は効くのか」PHP文庫
臼井吉見「安曇野」ちくま文庫
野口晴哉「整体入門」ちくま文庫
築基功と出会う    岩間太郎
アメリカの手技療法であるカイロプラクチックのなかにSOT(Sacro Occipital Technique)というテクニックがあります。De Jannetteが唱えたこの学説は、人間の頭蓋から脊柱管内を循環する脳脊髄液は第三脳室で生産され、第一次呼吸メカニズムによって神経細胞へと栄養供給をおこない、生体の恒常性の維持を司っているといわれています。
吸気時、仙骨は先端が前方に移動し脊柱管内の硬膜は後下方に引かれます。その結果、脊髄は収縮し大脳半球が広がり、横径が長くなります。脳下垂体は前上方に移動します。呼気時はそれぞれ反対側への移動が生まれ、脳脊髄液が循環し、脳内ホルモンの分泌が促進されます。この脳脊髄液のスムースな生産と吸収がなされてこそ、自然治癒力は向上するといえます。
私がはじめて気功に出会い、朱先生の指導で築基功を習いはじめたとき、まず感じたのは、ああこれは脳脊髄液の促進そのものだなぁ、ということでした。とくに脊柱の椎骨を一節ずつ前後に揺らす蛹動は髄液の流れを促進します。ゆら~りゆら~りと脊柱をくねらせていると、白っぽい気が流れはじめているのが感じとれます。さらに時間をかけて尾骨から一椎ずつ椎骨をのぼっていきます。朱先生は言います。「意念をもって、気を感じて」と。
禅密気功では頸椎から仙骨までの背骨を生命活動の根源となる器官であると言っています。蛹動をつづけていると暖かさがからだ全体にひろがっていきます。ゆら~りゆら~り、もう脊柱をくねらすというより、からだ全体が波うって、かってに動きはじめています。「意識を背骨に集中しなさい」と朱先生が言います。そうだ、体操ではないのだ。仙骨から腰椎へ、さらに胸椎、頸椎へとのぼって今度は一椎ずつ意念をもって下降します。「いいなぁ、いい気持ちになりますねぇ」という朱先生の言葉が私のからだのここちよさを増してくれます。
もちろん、築基功の練功で快さを感じるまでには多少の時間がかかりました。
当初、私の動きはぎこちなく、かたさもとれませんでした。朱先生は著書のなかで、蛹動のなかに擺動があり、捻動があり、擺動のなかに捻動があり、と禅問答のようにおっしゃっています。先生のDVDを見ながらの練功もし、なんとかかたちになってきました。ある日の練功中、先生が「考えるのではなく感じること」といわれてはっとしました。そうです。私はものごとを理屈で考える傾向がつよいのです。気功でも私自身がみえました。
練功をはじめた当初は30分もつづけていると足底がしびれてきました。三七勢を忘れていたのです。体重の七割を踵にかけ、残りの三割を指先に置きます。姿勢に誤りがあると、下肢の血流がうっ滞するのだなあと実感しました。基本に忠実こそ大切です。
先生はつねづね「密処をゆるめて」とおっしゃいます。スポーツでは一般的に下腹部に力をこめよといいます。坐禅でも丹田を意識し、どっしりと坐れといいます。ですから朱先生のいう「おしっこがでるかでないか」の感覚がなかなかつかめませんでした。でも築基功が少しずつ身についてくると、ふと密処がゆるんでいて、ゆら~りゆら~り背骨が動いているのを感じられるようになりました。からだの動きと感覚がくるまの両輪のように共鳴しあうように思えます。今日もまた私は仙椎から天頂までひとつひとつの椎骨のなかを「白っぽい意念」をうごかしつづけています。
憩室炎がおさまった! 40歳女性
何年か前に、ひどい憩室炎で苦しんだことがありました。
定期的に便を出さないといけないのに、それを怠ったことが原因です。 あまりの痛みで脂汗をかきながらお腹を押さえ、 やっとの思いで病院にたどり着きました。主治医も慌てました。 こんなことが、年に2、3回、25歳の頃から続いていました。 憩室炎が起きると38.0℃以上の熱が出ます。医者から「また起きたね。50代くらいまでもつかな? 最悪の場合は、手術して大腸を切除するしかない」とも言われました。憩室は、現代人の多くが持っているものですが、 これは食生活が欧米化したことと肉食が原因といわれています。また一旦できてしまうと治ることはないので、 便をためないようにして上手に付き合っていくしかありません。私も、持病だからとあきらめていました。
気功を始めた時の目的は、健康管理というよりダイエットでした。 今思うと、私が気功で授かった恩恵は体重減少だけではありません。 去年の花粉症時期もそうでした。鼻が詰まったのは数日間だけ。 2年前の春先は、苦しくて上を向いて寝られないので、 壁にもたれかかり座ったまま寝ていました。
そして昨日のことです。 長年、毎年出ていた憩室炎が起きていないことに気がつきました。 そろそろ出てもおかしくないのに…。 あのすごい痛み、だるさ、発熱。(あれ? 出ないなぁ…) 病院に行って、主治医に報告したいくらいのできごとです。 世の中の憩室患者さんにぜひ教えてあげたい!
私が気功が素晴らしいと思う点は、薬や医師に頼ることなく、自分の力で自分の身体を治すことができるということです。 完治することは無理にしても、 かなりの症状を軽減させることができます。 さらに、当てにしていなかった効果まで顕著に現れます。
身体のウィークポイントは人それぞれ違いますが、背骨を揺らし、ひねったり曲げたりの動作が、身体の不具合をもたらしている原因箇所に働きかけてくれるのは共通しているようです。私の周りの人たちも首をかしげながら、身体の改善を喜んでいます。 寒さでカチコチになりやすい季節ですが、これからも普段着のような気軽さで気負わずゆらゆらさせていきたいです。
最後に、気功に出会えて本当に良かったと思います。
基功で、体脂肪率が大幅ダウン、基礎代謝量はアップ! 50代 男性
Aさんは、大学の医学部で脳の研究をしている50歳半ばの医学博士です。築基功の練習を始めて、3ヶ月間で体脂肪率が大幅に減少し、基礎代謝量がアップしたという報告を頂いたので、ご紹介します。

Aさんは研究に没頭する毎日でしたので、最近肥満で、脂肪肝もあり、運動不足を気にして、2008年10月から禅密気功教室に通うことにしました。

週一回の教室通いと、毎日、朝夕2回30分間の築基功の練習を欠かさず続けたところ、一か月程で体が軽くなって元気がでてくると感じるようになりました。
現在練習を始めてから約3か月ですが、2008年11月中旬に測定した体脂肪率や基礎代謝量の数値と、2009年1月に測定した数値では、僅か一か月半で大幅な変化が見られました。
まず体脂肪率は、27%から19%へ8%も下がり(脂肪量が約7Kg減)、基礎代謝量は210ccも増えました。体重にはさほどの変化はみられなかったものの、筋肉量が約7kgもアップしていました。
嬉しいことに脂肪肝も病院の検査で正常になっていました。
外見も肥満型からしまった筋肉質になっているのが分かりますし、顔色も良くなり、艶もでて、大変元気になりました。築基功の練習のほかには、食事制限も他の運動もしていなかったので、この結果に大変驚き、喜んでいて、今後も練習を続けようと思っています。
毎日練習を続けることが、どれほど効果があるか、Aさんの例からも良くお分かりいただけると思います。
膠原病の症状が軽くなり、冷え性もすっかり治りました。     安東裕子
禅密気功(朱剛先生)に出会えて7年程。最初は健康が保てれば、と軽い気持ちで始めましたが、
その時にはすでに膠原病と甲状腺機能低下症におかされていた事が後で分かりました。
入院前に外気功を3回受けました。驚いた事に、一番問題の数値が入院時には半数に下がっていました。
退院後はステロイドの副作用で、歩く事も、物を持つ事もままならなくなりましたが、教室に行けばいつも優しい笑顔の先生や、入院中にも支えてくれた仲間が待っていてくれる。それを頼りにどんなに辛い日も頑張って通えました。
今では、以前の私を知る人達に「病気になる前よりも元気に見えるね」と言われます。
又、靴下が手放せなかった冷え性でしたが、今は不要になりました。
上達の遅い私ですが、気功は諦めずに続ける事が大切で、自分が気がつかないうちに身に付いてくる事がやっと分かり始めたこの頃です。
これからも頑張って通えるかぎり続けて行きたいと思っています。有難うございます。
体も心も良い方向に変化しています。 30代女性
気功を始めてから半年が過ぎましたが、体も心も良い方向へ変化していきました。
最初の頃は、練功していても集中できず、時間が長く感じられました。
体もあちこち痛くてグタッとする程の疲労感でしたが、今は気持ち良いなぁという感覚も分かってきて、体もスッキリします。気分の浮き沈みも前ほどなく、「何も考えない」という安定した気持ちが保てる事が多くなりました。先生がおっしゃる「良いなぁ、落ち着くなぁ」という言葉を思い出して、気分のバランスが崩れそうになると自分に言いきかせています。
体の変化は背中の余分な肉がすっきりとれたような気がします。
背筋を伸ばして歩くようなり、みぞおちの緊張も真と比べるとだいぶ無くなり、疲れにくくなりました。気功を始めて本当に良かったと思います。まだまだ良い効果が期待できるので、一生懸命に練功したいと思います。先生のおかげです。有難うございます
ギックリ腰が治りました。 60代女性
長年、ぎっくり腰、腰痛に悩まされていましたが、禅密気功の背骨を動かす功法により、
快復、治癒させていただく事ができました。
他の治療も試みては参りましたが、どれも一時的で、一向に治る事はありませんでした。
けれども背骨を動かす事により、身体に筋力がつき、強化され、弾力のある身体になることにより、治癒されていると実感いたしました。体力も気力もない私にとっては、免疫力もアップして、総てにその効果が発揮されている事に身をもって実感しております。
腰痛などで悩んでいらっしゃる方は是非、頑張って続けていただきたいと思っております。必ず克服され、効果が現れて元気になられ、そして明るい生活が送られる事と信じ、又、願っております。
今では気功を続けて本当に良かったと思っております。朱先生に感謝し、御礼を申し上げます。有難うございました。
風邪を引かなくなりました。年齢よりも若くみられます。 85歳男性
1. 風邪を引かなくなった。2. 元気が出てくる。
3. 足が丈夫になった。4. 持病の右尿管結石が改善された。
5. 同僚よりも歩くのが早くなった。6. 積極性の維持が続いている。
7. 記憶能力が歳(85才)の割合にしては劣っていない。
8. 実の歳よりも少し若く見られるようだ。
9. 入院(手術)しても回復力が他の人よりも早い。
10. 食欲が割合に旺盛である。(年齢的に)11. 不眠症になることはない。
幸せな気持でいる事が多くなってきています。   50代女性
気功練習の目的。
①健康面を改善すること。②心の安定を得ること。
できれば体調や環境や人間関係やそんな諸々に左右されず、常に静かで柔らかく優しく楽しい気持ちでいられるようになりたい。
目的の②に関して、まだ波がありますが練習を始める前の自分と比べると、良くない状態の時、その状態に浸りきってしまわず少し距離を置いて、その良くない状態を眺められるようになったような気がします。また良い状態の時はふわっと優しく周りのあらゆるものを愛しく感じるような、そんな気もちになります。そんな時は自分の全てを皆の幸せに役立つように使いたいと思ったりします。そんな気もちでいる時は自分も幸せになっています。そんな時がもっと長く保てるようにんなりたいです。
花粉症、便秘が改善されました。60代女性
花粉症、便秘が改善され、体の柔軟性が増し、ウエストが減少しました。
又、穏やかな気持、心が持続するようになりました。
曇り、のち晴れ  - 練功180日 -     三浦衛
2年前に左鎖骨を骨折し、固定バンドで自然治癒したものの、以後、さまざまな体の不調があらわれ、心療内科、整体、鍼灸など、いくつかの医療機関、治療師を訪ねました。
周りからは、だいぶ元気になったねと言われましたが、くもった体とこころがなかなか晴れず、
自分ではどうもまだ十分ではない気がして、昨年末、年が明けたら自分で継続的にできる健康管理の方法を身につけたいと思うようになりました。
インターネットであれこれ調べているうちに朱剛先生の本がヒットし、興味を持ち、アマゾンで早速注文。一読、深い見識に裏打ちされた由緒ある功法であることを知り、又、まだ見ぬ朱剛先生のお人柄も偲ばれ、これだと思いました。その後、朱剛先生の外気功を受けるべく江戸川橋の本部を訪ねました。その折、先生から「かならず良くなります」と励まされました。 ま た健康の基本は自分で練習することにあることも教わりました。先生のことばに後押しされるように、横浜教室の基礎コースに通い、家でも毎日、朝40分、夜40分の築基功・双雲功を欠かさずにするようになり現在に至っています。
築基功は蛹動、擺動、捻動、蠕動の四つですが、初めて先生の動きを見たとき、
かつて劇団に所属していたわたしには、さほど難しい動きとは感じられませんでした。
ところが実際にやってみると、なかなか思うようにいきません。気を感じることなど、まだまだ先に思えました。先生は、いつも気持ち良さそうに軽くなめらかに動くのですが、真似しようとしても、できないのです。
とうとう開き直りました。すぐにできることなら続ける意味はない。
本を読み、先生にお目にかかり、これに賭けようと決めたのだから、まずは続けてみようと。
それと、この動きはもともと日本にはない動きなのだ。
小学校以来、体育の時間、またNHKのラジオやテレビでやる体操とは基本的に異なる。
だから、基礎の基礎をちゃんと習得することが大事なのだろう…。教室へ通い、自宅で毎日練習しているうちに、少しずつ動きがなめらかになるように感じました。この動きでバッチリだと思い、鏡で自分の姿を確かめながら動いてみます。そうすると、やっぱりどこかおかしい。教室で先生の動きをじっくりと見る。すると、いろいろなことに気づかされます。
足首、膝、尻、腰、胸、肩甲骨、腕、手、手首、指、背骨の有機的つながり。
一見、ルールなど存在しないようにみえながら、実は長い伝統のなかで醸成されたであろう細密なルールにしたがった妙なる動き。まさに千変万化。精密機械よりもさらに精密に軽く柔らかく動いている先生の動きに目をみはらされます。
そうなってくると、教室に行くのがさらに楽しくなってきました。先生の微妙な動作の秘密を発見する喜びが加わりました。それをすぐに自分の体で試してみます。自分の体の動きをチェックし、気持ちの変化を楽しむようになりました。その頃だと思います。朝、目を閉じて捻動をしている時に、ひたいの辺りに青い光のようなものが浮かび、さまざまな形に変化します。変幻自在。あっ、と驚きましたが、これが気か、と、すぐに思いました。以来、光(のようなもの)は練習中たびたび見る(感じる)ようになりました。
さて、こうして続けている築基功・双雲功(特に主動運動は気持ちがよく、築基功とあわせ毎日欠かさず行っています)ですが、わたしが自覚できた効果はと言えば、おかげさまで、
①耳鳴りがなくなり、②熟睡できるようになり、
③食事が美味しく感じられるようになり、④首の両脇の奥の痛みをいつの間にか忘れ、
⑤朝起きると感じていた背骨の痛みが取れ、⑤体脂肪・内臓脂肪の数値が下がり、
⑦体が引き締まり、⑧朝の目覚めがよく、⑨なにごとにつけ意欲が増し、
⑩人から、元気になったねと誉められるようになったことなどです。
人からよく、元気そうですね、なにかやっているんですかと尋ねられます。
ええ、気功をやっていますと答えると、どういうのですかと訊かれるので、少し動きをやって見せたりもします。そんなことが縁になり、横浜教室に通い始める人がずいぶん増えました。ようやく晴れ間が見えてきたようです。
いいものは、口でそれほど説明しなくても、それぞれが体で感じ、その良さがわかるものなのでしょう。自分が良かれと思って始めたことに周りが興味を持ち同好の士が増えることもまた一つの喜び、たのしみとして加わりました。
今は、さらに研鑚をかさね、体とこころに良いこの気功を自分のものとし、だけでなく、人にも教えられるようになりたいものと切に願っています。(2007年7月)





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